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2013.11.07 11月4日に閉幕した瀬戸内国際芸術祭2013、喜怒哀楽に満ちた約8カ月を振り返って。

雨・風にたたられた秋会期を越え、瀬戸内国際芸術祭2013は終了しました。きわどい事故もありましたが皆さん元気になられ、関係者一同ホッとして閉会式を迎えることができました。

芸術祭に来られた人々へのエールとともに、奇跡とも言える12島、8カ月にわたる作業に関わって下さった島の人々、スタッフ、こえび隊の皆さん、ありがとう。みなさんは、お年寄りの元気が私たちを鼓舞してくれることを、立場や習慣の違いはあっても目的のある作業は完遂できることを、人間の意志が人々をつなげてくれることを、肌身を通して教えてくれました。私はこの文章を一人ひとり、延べ8カ月の作業のひとつひとつを思い出して書いています。赤ちゃんのような弱い、しかしやわらかで面白い美術が、この現代、実に多くの働きがあることを、この海と島々での経験は実証してくれました。ひとりひとりの生理の現れであり人々の生を寿(ことほ)ぐ美術は、個々人が排他的になり、地球環境の厳しいなかでの生の実感が儚くなっている現在、たしかにひとつの希望だったと思います。海を渡り島を巡った方々、ありったけの知恵と笑顔で迎えてくれた島の人々、必要な場に可能な限り出かけ、運営や準備に精を出してくれた県庁OB、銀行、企業、各種クラブの皆さん、そしてこえび隊の先輩、若者の諸兄、諸君!みなさんのこの経験が生きて行く糧であることを祈らずにはおられません。

反省はあまたあり、早急に考えなくてはならないことが目白押しです。が、それにもまして楽しい、嬉しい、心晴れる出来事が思い出されます。個人的なことを最後に書かせていただくならば、僕も皆さんと同じように働き、怒り、そして、この体験を楽しませてもらいました。昨日、瀬戸内の海は光に輝き、鳴る海神の笛の音が聞こえてきました。また3年後、もっと多くの人々がこの芸術祭に参加し、心に残せる嬉しい体験をできたらと、切に思います。
ありがとうございました。

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