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2023.08.16 瀬戸内国際芸術祭2025作品公募現地見学会の事前予告

 瀬戸内国際芸術祭実行委員会では、瀬戸内国際芸術祭2025作品公募の実施を今秋に予定しています。作品公募への応募を検討される方を対象に、会場となる予定の場所のうち、西の島5島(沙弥島、本島、高見島、粟島、伊吹島)の作品設置候補地等を見学するツアーを企画中ですので、あらかじめお知らせします。
なお、申込方法等の詳細は、後日あらためてお知らせします。

1.実施日時
  2023年10月12日(木)・13日(金)

2.見学場所
  西の島5島(沙弥島、本島、高見島、粟島、伊吹島)の作品設置候補地等
 【1日目】2023年10月12日(木) 粟島・伊吹島
 【2日目】2023年10月13日(金) 沙弥島・本島・高見島

3.行程
  別表のとおり

4.定員
  40名程度(申込先着順)

5.参加対象
  瀬戸内国際芸術祭2025作品公募への応募を検討されている方。
  グループの場合は代表者1名のみ。

6.参加費
  行程内の交通費相当を予定。
  ※集合場所までの交通手段、昼食(持参)及び宿泊場所は、参加者が各自手配。

7.申込時期
  作品公募の募集要項を、9月上旬に発表する予定です。
  その際に、現地見学会の申込みに関する詳細をお知らせします。

※現地見学会は、芸術祭会場のうち、上記のとおり西側のエリアを対象としたもののみとなります。東側のエリア(直島、豊島、女木島、男木島、小豆島、大島、犬島、高松港、宇野港)を対象とした見学会はありませんので、これらのエリアを想定した作品提案を検討される場合、必要に応じて、ご自身でご見学いただくようお願いします。

別表

2022.11.04 【瀬戸内ふれあい紀行】来島者の声をお届けします [伊吹島編]

瀬戸内海、ど真ん中。良質なカタクチイワシの煮干し「伊吹いりこ」の生産が盛んで、全国的にも有名な観音寺市の伊吹島は、観音寺港から旅客船で25分の場所に位置します。島の玄関口、真浦港には多くのいりこ漁船が浮かび、海岸沿いには加工場が立ち並びます。獲れたイワシが高速の運搬船で加工場へ送られ、すぐに加工されることから鮮度が高く、「日本一の最高級いりこ」と言われています。

こうしたいりこ漁を基盤とする島独特の暮らしや風俗から着想を得た海外アーティストが作品を展開しています。また島ならではの手作り料理も味わうことができます。

真浦港から急な坂道を上り、島の集落を歩くと、細い道がくねくねと曲がっています。まるで迷路のような路地を通り抜けると、アート作品に出会います。


ib08《ものがみる夢》 KASA アレクサンドラ・コヴァレヴァ&佐藤敬(ロシア、日本)

真浦港から徒歩10分。島の高台に建つのは旧伊吹小学校。校舎の2階の教室では、伊吹島の暮らしを支えてきた道具を用いたアート作品から、残存する島の漁労文化を体感できます。

[海の庭]
この教室では、いりこと鰆(さわら)の漁網が張り巡らされています。

網をじっくり見つめ、「作品が本物の海のように思えました。」と表現するのは、栃木から4泊でお越しの50代女性。「海なし県から来たので、瀬戸内海に感動しました。実に明るく綺麗で穏やかです。そんな海の景色と一体となった作品に感動しました。奥行きがあり、日本庭園の借景みたいですね。」と喜んでいました。

東京から訪れた50代男性は「波のような網が何層もあって、床がすぐ見えず、深く感じました。作品の奥で船霊(ふなだま)が見守っている感じもいいですね。曇でも、海のかすんだ雰囲気がこの作品に合います。」と満足そう。「伊吹島はいりこだけでなく、鰆もすごいんだなと実感しました。」と話していました。

[島の庭]
赤、黄、緑、青、紫などで彩られたのは園芸用の網。網の上には、食器や柄杓(ひしゃく)、釜などが置かれています。

部屋を何度も往復するのは、高松から来た小学3年生の男の子。「カラフルでお花畑みたい。迷路のようでとても楽しかった~。」と嬉しそう。男の子の母親は「さまざまな色は島の四季を表現しているかのようですね。グラデーションのようでとても素敵な空間です。まさにインスタ映えして、万人受けすると思います。」とにこやかでした。

じっくりと隅々まで鑑賞し、水が溜まった器を見つめながら「水不足に悩まされ、水をとても大切にしてきた島の生活が伝わります。」と話すのは横浜から訪れた50代女性。「ふんわりしていそうな網の上に丁寧に道具を載せる技術や発想もすごいですね。島の文化に触れる作品が好きです。」と笑顔を見せていました。

岡山から来た40代男性は「幻想的な雰囲気ですが、校舎から子供の声が聞こえてきそうなぬくもりも感じます。とても楽しめました。」と語っていました。


「うららの伊吹島弁当」

旧伊吹小学校の校舎への入り口付近では、島のお母さんたち手作りのお弁当を販売しています。「うらら」とは、「私たち」という島の方言。飲食できるスペースも用意されています。

島の自治会長さんは「島のみんなが心を込めて手作りした郷土料理です。おもてなしを感じてもらえたらうれしいなぁ~!」と強調します。

おいしそうに頬張っていた東京から来た50代女性は「やさしくて素朴な味。島の方の愛情を感じます。島の食材を生かした、ここでしか食べられない味ですね。足を運んでよかったと非常に満足できました。」と絶賛していました。


ib09《つながる海》 ゲゲルボヨ(インドネシア)

旧伊吹小学校から迷路のような坂を上って徒歩5分。約100年前に設置された旧郵便局の建物の空間に、インスタレーションを展開、インドネシアの6人のアーティストが手掛けました。壁にはインドネシアに伝わる神様のキャラクターなどが描かれ、牛の皮を染色した影絵も堪能できます。

影絵を熱心に眺めるのは大阪から訪れた30代男性。「牛の皮を染めるという発想は日本にないと思うので、斬新でした。照明の光を通し、素敵な雰囲気です。裏側までいろんな暖色が楽しめますね。」と和紙に描かれるものとは違った面白さを話していました。

東京からお越しの30代女性は「髪の毛が生えた魚をはじめ、描かれたものには意外性があり、シュールな印象を抱きますが、じわじわと面白さや優しさも伝わってきます。異質な組み合わせにも違和感がありませんね。仏教的な要素を感じるアジアの素晴らしい空間です。」とじっくりと鑑賞していました。

「6人それぞれの個性がうまくまとまっていて、不思議なくらい統一感がありました。」と語るのは京都から来た50代男性。旧郵便局の装飾にも着目し、「昔ながらのガラスや欄間(らんま)、照明のデザインなども作品とうまく調和していて、素敵ですね。」と感想を述べていました。


ib05《伊吹の樹》 栗林隆

伊吹島ではかつて出産前後を女性だけで集団生活し、家事から解放されて養生する風習がありました。この命の誕生の場である出部屋(でべや)の跡地に、母胎を表現する大きな「生命の樹」があります。

《つながる海》から歩いて10分。狭い路地を通り抜け、やっと辿り着きます。

天井の空を見上げ、万歳のポーズをとるのは丸亀から来た30代男性。「インスタグラムで見て訪れてみましたが、この迫力は実際に来てみないと分かりませんね。光が差し込み、ミラーの輝きも体感できます。ここまで汗をかいて到着した甲斐がありました!」と感動を語っていました。

愛媛からお越しの40代女性は「自分が今にも空へ飛び出していきそうな不思議な感覚がしました。産道は未知の世界ですが、自分も生まれた時はこんな光景だったのかな。子どもにとって自分の産道もこんな感じだったのか、想像するとワクワクします。」と笑顔を見せていました。


ib10《浜辺の歌》 マナル・アルドワイヤン(サウジアラビア)

真浦港から海岸線を10分ほど歩くと、古い旧造船所に辿り着きます。この場所で、サウジアラビアの作家は、母国で船乗りの安全を祈願する儀式を伊吹島の人と一緒に行いました。ナツメヤシの葉で編んだ籠を松明(たいまつ)のように燃やし、海で炎を鎮めます。

展示空間では、儀式で使われたナツメヤシが展示され、スクリーンに儀式の様子が映し出されています。
「ここには海から戻ってくる方を歓迎する雰囲気があります。海の存在によって、男女の結びつきが緊密になったと感じました。」と話すのは、大阪に住む20代の中国人留学生2人組。

ナツメヤシをじっくりと見つめ、「焦げ跡がはっきりしたものや薄いものもあります。祈りもそれぞれ個性があるんですね。」としみじみと語っていました。

スクリーンの映像に夢中になっていたのは、横浜からお越しの50代女性。「祈りは万国共通だと実感しました。聴こえてくるアラビア語の歌に初めはなじみがありませんでしたが、映像を見ていくうちに、親近感を抱きました。」とほほ笑んでいました。


儀式が行われた海辺で写真撮影に夢中になり、「まるで自分がサウジアラビアの海にいるかのように感じてワクワクしました。」とすがすがしい表情を見せるのは、広島からの30代男性。芸術祭初開催の2010年から毎回、全ての島を巡ったそうです。「瀬戸芸は生きる糧で、毎回楽しみにしています。この美しい海の景色や充実した作品を見て、あと3年、また頑張ろうという気分になりました。」と嬉しそうに語っていました。

島ならではの産業や生活を体感でき、異国情緒漂うアート作品も楽しめる伊吹島。行けば必ず元気をもらえます。

(続く)

2020.10.24 観音寺総合高校写真部の生徒たちが、伊吹島で開催したフォト研修に参加しました

瀬戸内国際芸術祭2019では、うららの台所でお母さんたちのお手伝いをしてくれた観音寺総合高校写真部の生徒さんたちでしたが、次回2022では、写真部らしさを生かした活動に取り組んでみたいということで、今年(2020)度、まずは伊吹島のことを知るために、1年生から2年生までの25名の生徒が伊吹島で開催したフォト研修に参加しました。

地元の方から伊吹島の歴史や文化などについてお話を伺い、また、瀬戸内国際芸術祭2019の公式カメラマンである宮脇慎太郎氏から、進路のことや写真を撮る上での心構えなどについてレクチャーを受けた後、瀬戸内国際芸術祭の作品を巡るツアーに出発した生徒たちは、ガイドの説明を聞きながら、お気に入りのスポットを見つけては、思い思いに写真に収めていました。

ツアー終了後の自由時間では、伊吹小・中学校に通う9名の子どもたちが地元ならではのおすすめスポットに案内してくれるなど、ディープな伊吹島も堪能することができました。

普段何気なく撮っていた風景も、宮脇氏がレクチャーでお話されていた、“テーマを意識して写真を撮る”を実践してみると、同じカメラを使っているのに、撮る人の意識が変わるだけで見える景色が違って見えるような気がして、とても不思議です。

参加した生徒たちからは、写真を通して伊吹島の魅力をたくさん見つけることができた。次の瀬戸内国際芸術祭にぜひ参加したい、などの感想が寄せられました。

瀬戸内国際芸術祭2022に向けて、生徒たちからどのような取組みが生まれるのか、今からとても楽しみです。









2019.10.24 11/2-4 せっぷくぴすとるず・神出鬼没『お遍路膝栗毛』の詳細をお知らせします

お待たせしました!11月2~4日の「せっぷくぴすとるず・神出鬼没『お遍路膝栗毛』」の詳細をお知らせします。
秋会期は四国八十八ヶ所霊場等で和楽器の演奏を披露します。


2019年11月2日(土)
①場所|豊島 唐櫃 棚田エリア(豊島棚田の収穫祭2019)
 行程|10:30頃~11:30頃 練り歩き
②場所|豊島 唐櫃 棚田エリア「島のお誕生会」会場(豊島棚田の収穫祭2019)
 行程|14:30頃~15:30頃 演奏


2019年11月3日(日)
①場所|第76番札所 金倉寺(善通寺市)
 行程|9:00頃~9:30頃 演奏
②場所|観音寺港
 行程|11:00頃~11:30頃 演奏(定期船等のお見送り・お出迎え)
③場所|第67番札所 大興寺(三豊市)
 行程|12:00頃~12:30頃 演奏
④場所|第68番札所 神恵院(観音寺市)
 行程|14:00頃~14:30頃 演奏
⑤場所|第69番札所 観音寺(観音寺市)
 行程|14:30頃~15:00頃 演奏


2019年11月4日(月・祝)
①場所|第77番札所 道隆寺(多度津町)
 行程|9:30頃~10:00頃 演奏
②場所|多度津港
 行程|10:30頃~11:00頃 演奏(定期船等のお見送り・お出迎え)
③場所|第71番札所 弥谷寺(三豊市)
 行程|11:30頃~12:00頃 演奏
④場所|第72番札所 曼荼羅寺(善通寺市)
 行程|14:00頃~14:30頃 演奏
⑤場所|第73番札所 出釈迦寺(善通寺市)
 行程|15:00頃~15:30頃 演奏
⑥場所|第74番札所 甲山寺(善通寺市)
 行程|16:30頃~17:00頃 演奏


※天候・交通事情により、一部行程および時刻が変更する場合があります。


イベントカレンダーはこちら

2019.10.08 瀬戸内国際芸術祭2019秋会期PR動画公開

本島・高見島・粟島・伊吹島は秋会期のみの参加です。
11月4日まで開催の瀬戸内国際芸術祭2019秋会期へぜひお越しください。



各島の作品はこちらから
https://setouchi-artfest.jp/artworks-artists/artworks/

秋会期のイベントスケジュールはこちらから
https://setouchi-artfest.jp/event/

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