瀬戸内国際芸術祭2022ポスターのデザインについて
株式会社日本デザインセンター
代表取締役社長 原 研哉
島のお年寄りたちに二つの魔法をかけます。
ひとつは「サングラス」。
思いっきりド派手で、ロックンロールで、グラマラスで、
ビカビカに光っている、パワフルで非日常な黒いサングラスを、
じいちゃん、ばあちゃんにかけてもらいました。
サングラスはアートのメタファ。
照れてもいい、ピースをしてもいい。ともかく明るければいい。
ふたつ目の魔法は写真。上田義彦さんの「ポートレートの魔術」。
これは、そこにある素晴らしいものを「生け捕りにする」技術です。
直島のプロジェクトを始めた福武さんの
「直島は老人がいい」という言葉が記憶に残っています。
確かに、瀬戸内国際芸術祭で島々を訪れた際に、じいちゃん、
ばあちゃんたちの存在感は眩しかった。
この素晴らしさを、海を背景に、生け捕りにします。
老人大国日本から世界へ、とびきり明るいメッセージ。
2022のポスターは人をアートにするコミュニケーションでいきます。
原 研哉|Kenya HARA
デザイナー。1958年生まれ。無印良品、蔦屋書店、GINZA SIX等のアートディレクションで知られる。日本を未来資源としてとらえ直す視点から、様々なプロジェクトの立案を行なってきた。2019年にはウェブサイト「低空飛行」を開始、「高解像度の旅」をテーマに観光分野への新たなアプローチを試みている。日本デザインセンター代表。武蔵野美術大学教授。
2021年9月29日(水曜日)に、サンポートホール高松において、瀬戸内国際芸術祭2022のポスター等に使用するメインビジュアルの発表会が開催されました。
新型コロナウイルス感染症の状況等を踏まえ、当日の会場での参加は、メディア関係者に限定し、一般の方には、発表会の様子をオンライン配信を行いました。その様子は、下記の公式Youtubeにてご確認いただけます。ぜひご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=VWtlevi9zWY&t=594s
※以下、2021年10月29日更新情報
その他、「瀬戸内国際芸術祭2022」の企画内容につきましては、別添資料 「瀬戸内国際芸術祭2022 Setouchi Triennale 2022」にてご確認いただけます。