瀬戸内国際芸術祭2016春会期の開幕まで約30日となり、各会場では、連日作品制作が進んでいます!!そんな中、春会期のみ参加する沙弥島では、前回の芸術祭で坂出市の5島(櫃石島・岩黒島・与島・瀬居島・沙弥島)の島民と一緒にカラフルな漁網を編み、一つにつないだ「そらあみ」が『そらあみ<島巡り>』として、新調し帰ってきます!!

そらあみとは、赤・白・黒・黄・水色の5色に染めた漁網を漁師や島の人と編んで、人や島の文化、歴史をつないでいく作品です。完成した網は垂直に砂浜に設置され、網越しに、空や海、島の景色を眺めます。今回のそらあみは、より多くの方々に網を編んでもらい、作品制作を通じて新たな交流の場を広げようと、「そらあみツアー」という新企画に挑戦しています。そらあみツアーとは、簡単に言えば島民の方々が先生になり、ツアー参加者に編み方を教えるというものです。

笑顔で優しく教える優等生タイプの先生、黙々と背中で語る職人タイプの先生、ひたすらおしゃべりして会場を盛り上げるお調子者タイプの先生と、様々な人がいて最初は緊張していた参加者の方々もすぐに島の方と仲良くなり、楽しいワークショップになりました。なかには「漁師の後を継がないか?」や「うちの息子の嫁に来ないか?」とスカウトする人、「家を買わないか?」と提案する強者も現れました。

このツアーに参加してみて、網を編むという一見単純な作業ですが、不思議な空間にはまり込んでいくような感覚に陥り、自然とそこに人が集まる。昔から知っている仲間のように気軽に話ができる。そんなみんなと一緒に編んだそらあみが、沙弥島の西ノ浜に「そらあみ<島巡り>」が掲げられるのが待ち遠しく思います。