瀬戸内の特産品や農水産物等に焦点を当て、アーティストが美術的な工夫を凝らすことで、来場者に面白く体験してもらえるようなプロジェクトを、高松港周辺(北浜alley)を中心に展開します。
グローバル化のなかで、海外、特にアジアの国々が瀬戸内国際芸術祭に寄せる関心は極めて高くなっています。そうした国々のアーティスト等と瀬戸内の島々とが連携し、プロジェクトを展開します。また、各国からの識者が集まるアジアフォーラムはますます拡がりを増し、世界の課題とアートの役割を議論していきます。
瀬戸内の島々に残る伝統的な『食』を、アーティストが掘り起こし、アップデートし、提供することで、来場者に島の歴史・風土を感じ、地域の人々とのふれあいを味わってもらえるプロジェクトを展開します。
公募を含めて芝居・ダンス等、パフォーマンスの比重が高まって来ました。例えばオランダのクリスティアン・バスティアンスは大島のハンセン病をテーマにした「貴重な荷物」をインスタレーション化するとともに世界的大女優 リブ・ウルマンらが出演する公演を行います。また台湾を中心とした数百人のアカペラ合唱団が各島で歌うなど、新しい試みが展開します。
これまでの瀬戸内国際芸術祭では、多くの方が関わり、特に、アーティストとの協働による作品制作や受付、食の提供やお接待、港での島をあげてのあたたかい出迎え、見送りなど、地域の活力を取り戻す取り組みが目に見える形になりました。こうした地域活性化の芽を一過性のものとせず、継続的な取組みへとつないでいきます。
芸術祭の作品制作や運営の支援など、芸術祭を様々な角度から支え、地域の活性化を担う人材の育成を目的とした「瀬戸内フラム塾」に2017年度から取り組んでいます。
受講生は、研修で培った知識や経験にあわせて、芸術祭2019の諸活動に参加します。
芸術祭の会場となっている島の住民や芸術祭に積極的に関わって活動を行う個人・団体等が他の島を訪れ、他の島の取組みの好事例を参考にしてもらうとともに、島おこしの取組みなどについて情報交換を行うことで、島と島との間における人的ネットワークの形成を支援します。また、そこで生まれたネットワークをもとに、住民が主体となった地域活動の活性化を図ります。
小・中学生から大学生まで、芸術祭に関わる課外活動などの実施を促進することにより、次代を担う若者や子ども達が、地域の課題にふれると同時に、世界とつながる機会を創出します。
[写真] 平成30年8月20日〜21日開催「高校生のための瀬戸内アートサマープログラム(SASP)」の様子