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2016.10.08 北川総合ディレクター ブログNo.13~瀬戸内国際芸術祭2016

6・7日と島を廻りました。
瀬戸芸の秋は圧倒的に凄い。

本島の五十嵐靖晃の「そらあみ<島巡り>」は、本島の小阪、笠島、福田、泊の4集落の他、広島、手島、小手島、牛島の人々の数十回のワークショップによって成り立ち、今日は彼らの殆どと春会期の与島5島からの船数十艘が集結してお祝いをしたはずです。これが瀬戸内の海の島全体に拡がっていったらと思うとどうかなりそうな興奮。昨日も網の表側、裏側と光の通し方が違って美しい。

眞壁陸二の「咸臨の家」は、空き家の暗がりの静謐が見事。古郡弘の両墓制からひいた「産屋から、殯屋から」も壮絶だし、アレクサンドロ・ポノマリョフの3艘の船が海辺に突き出ているのも壮観でしたが、ツェ・スーメイの空間の大理石と火山岩の対比は、まさに月の玲瓏な美しさを湛え、地球創造の秘密を伝えるかのようで圧巻でした。川口豊・内藤香織の「シーボルトガーデン」の得も言えぬ庭、齊藤正の「善根湯×版築プロジェクト」、石井章の作品もあり、見ごたえがありました。

高見島では、中島伽耶子の古い家にうっすらと光が室内に指す「時ふる家」は、アーティストがついに離陸したような爽快さすらあったし、後藤靖香の幕画等、楽しみがありました。さざえ隊の茶粥も振るわれますが、「海のテラス」のパスタもお薦め。

粟島はエステル・ストッカーの「思考の輪郭」は白黒の線だけで、これだけの空間ができるのか、というぐらいの驚きがありました。宇野港の4つの駅とともに見てください。水玉だけで世界をつくった草間彌生さん並みの存在感でした。その上のムニール・ファトミの小学校も素晴らしい。日比野克彦監修の杉原信幸の作品や「日々の笑学校」の岩田とも子や松田唯の染め屋も面白い。

伊吹島は島を巡ってアルフレド&イザベル・アキリザンに至って、その迫力は“アキリ山”を登りきったような気がしたもの。

その他の島では豊島のアンリ・サラの「豊島シーウォールハウス」は、海を臨んで気持ちが良かった。今日は彼の話しがあり、私がこの十年間の中でもっとも驚いた「ravel ravel 」「unravel」と知って、さらに驚いたものでした。凄い作家です。

犬島では、明るい部屋の植物園とダミアン・ジャレ×名和晃平の「Vessel」、小林武史の「円都空間 in 犬島」の準備作業に立ち会いましたが、これもまた凄い。

瀬戸芸の秋は乞うご期待です。雨・嵐がいつ来るかも知れない秋の天気、可能な限り早めに行ける時に行ってください。自信を持ってのお薦めです。

10月8日 秋会期のオープンです。

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